本校で担任・副担任として勤務されている先生方の生の声です。
正直なところ、担任業務は楽な仕事ではありません。しかし、担任として勤務するからこそ得られる喜びや感動、やりがいがあります。喜びも苦労も分かち合える仲間と一緒にがんばってみませんか。
・日本語を日常的に学習言語として使用しない子どもたちに限られた時間で学力をつけていくことは簡単ではありませんが、そこに工夫とやりがいがあります。子どもたちの成長や、楽しんで学ぶ姿を目の当たりにした時は、大きな喜びを感じます。と同時に責任の重さも感じます。かわいい素直な子どもたちからエネルギーをもらい、自分自身の向上にもつながっている日々を実感し、土曜日の数時間を楽しんでいるこの頃です。
・駐在員の妻としてシンガポールに来ましたが、ある時、ふと「家事や育児の他に、打ち込める何かが欲しい」と思い、補習校の教員採用面接を受けました。
教員免許は持っていても学校での指導経験はなく、教育実習で学んだこともすっかり忘れた状態からのスタートでしたが、わからないことは校長先生や先輩の先生方に教えていただいたり、教員研修で他の先生の授業を見せていただいたりすることで、たくさんのことを学ぶことができました。
授業準備や教材研究は決して楽ではありませんが、子どもたちの「わかった!」と輝く笑顔が見られた瞬間に全てが報われ、やりがいを感じることができます。子どもたちの反応を予想して授業の導入や発問、補助質問を考えることも楽しくなってきました。
妻でも母でもない自分として「打ち込める何か」を探している方には、ぴったりの職場だと思います。
・補習校はまず職場環境として大変恵まれており、土曜日だけの勤務に加えて、何か質問をすれば丁寧に教えて下さる、尊敬できる先生や事務職の方々が大勢いらっしゃいます。補習校で勤務し始めたことで、新しい世界が広がり沢山の学びがありました。
また児童生徒も、シンガポールという海外で生活しながら、現地校やインターナショナルスクールに通い日本語の定着も目指すという逞しい子どもたちで、私も一緒に成長させて頂いているという感じです。
「喜び」を感じるのは、やはり、児童が授業内容にググっとのって来て目がキラキラ輝いているのを目にした時や授業がうまく行った時。全員がテストで100点を取ってくれた時や、去年度教えたクラスの児童に廊下ですれ違った時に声をかけてもらい、近況を報告してもらえる時です。
「感動」:学年末の3月、児童生徒と共に味わう、同士のような”やりきった感”と児童生徒からの感謝の言葉。それで何もかもが吹き飛び、”また来年も(担任を)!”という気持ちになってしまう魔法にかかります。漢字ドリルが1冊終わった時や、クラスに皆勤賞の児童がいる時に”本当に頑張ったんだね〜!”と自分の事のように感動します。また、保護者の方に真摯なお礼を言われた時。時間はかかりますが、児童生徒の国語力の上達が見られた時は、担任として感動します。
「やりがい」は、おこがましいのですが、児童の人生に、ゴマ粒ほどでも何らかの”軌跡”や”足跡”のようなものを残せるかもしれない!と前向きな希望が持てること。「あ、○○先生が漢字の九の書き順はこっちが先だって話していたな、、、」とかそんな小さなことでも、記憶に残してくれたら嬉しいという思いです。授業内容以外の事でも、皆の前で自分やわが子の経験談や失敗談を話し、笑いあえること。それが少しでも何かの道標になればと願いながら、”同じ失敗はしないでね”と望みつつ、”あなた達にはまだチャンスがあるのよ”と微力ながらでも伝え続けることが出来ること。
・クラスの実態に合わせて、ある程度自由に授業計画を立てさせてもらえます。どこに焦点を当てて授業を進めるか、どんな教材を用いるか、試行錯誤して作り上げた授業で、子どもたちが興味を示してくれたり、もっとやりたい!と言ってくれたりする時は本当にやりがいを感じます。
また、職員室での教員たちとのコミュニケーションも楽しみの1つです。自分のクラスでうまくいった事やうまくいかなかった事などを共有し合い、大変な事もみんなで乗り越える雰囲気です。補習校とは関係ない話でも盛り上がる事も(多々)あり、シンガポール生活で世界が広がりました。
・自身の子どもがプレスクールに通い始め少し時間が出来たことをきっかけに、以前から志望していた教員として働きたいと思い、志望しました。教員未経験でかつパートタイムとして勤務させてもらえるという、柔軟な受入体制がある補習校で、教員経験を積ませてもらっています。
1年目は確かに業務上わからないことが多く、悩むことが多かったです。でもそんなときは経験豊富な先生方に遠慮なく相談させてもらい、1つずつ解決していきました。
週に1日(3時間)で、日本の国語科カリキュラムを凝縮して教鞭をとり児童生徒の理解を導くことは、ときにとても高度な指導スキルを要すると考えるかもしれません。でもそれを達成していくために様々な教材研究や教授方法の工夫を考えることが、教員としての大きなレベルアップに繋がると私は思います。